WAR IS PEACE

 世界政府のシステムを構築すると明言している以上、グーグルは従来型の武力を保持しようとしていることは明白である。あのホワイトボードにもRobot armyって書いてあったし。そればかりかグーグルは武力のコモディティ化を引き起こして人類を戦争のどん底に突き落とす気に違いない。だってシステムのバックボーンを作って運用するのが基本戦略だし。
 グーグルが泥仕事中の泥仕事である軍事に手を突っ込むか、という問いに対し、グーグルの言う世界政府から類推するべき、と答えたい。あの世界政府とはよくある単一政府のことではなく、誰しもが政府を樹立しうる環境の整備と捉えるのが合理的である。必然的にグーグルは建軍の手助けも行う必要があり、その帰結は今日のテロリズムをさらに押し進めた非対称戦の新しい地平に他ならない。
 戦略策定から戦闘教義の研究、兵器の設計生産管理、徴兵、訓練、兵站、何から何までパッケージにしてお値打ちで提供してくれよう。グーグルが真に提供するものは物財でも知財でもなく知財を収集するシステムなので、人員弾薬兵器燃料物資等のバルクなものはOEMとして供給される。ロゴつきで。初期のサービスは米軍をソーシャルハックすることで実装されるだろう。世界の革命分子はこれを歓迎し、また全ての正規軍はグーグルを仮想敵として迎え撃つ準備を始めていると見られる。
 そしてこれがグーグルの内部抗争を引き起こしさらに第三次世界大戦と呼ばれるであろう長期にわたる真の世界戦争の引き金となることは流石のPageとБринもあまり予想していなかったことであるはずだ。かくして世界全土における戦争の持続化を持って世界平和は実現しているのである。
 追記:必要はないがblog戦術的にアンカテへ送っておく。