りんりなきばしょでのきゅうきょくのしんりとは

 忘れがちだがこの前の氷期が終わってまだ一万年位なんですよな。弓矢の発明もその前後だけれど、果たしてそれは再発明だったりしたのだろうか。
 初期の農業は、狩猟より獲得カロリーで見た労働効率が悪い事はよく知られているが、間氷期に入ってから大型動物が狩りつくされたことも農業生活への移行を後押ししたと考えられる。
 19世紀とか20世紀前半のフィールドワークから再現すると、人類学がいうところの数十人程度の集団であるバンドは、他の生物と同じくニッチが許す限界まで増大したり分裂したり減少したりしていたはずで、それはまさにLotka-Volterra方程式の解に現れる振動だ。
 そこから67億にまで繁殖することを可能にした農業は、人類が作り出した最大級の技術だといえる。
 今日の人類は再び環境収容力という壁ににぶち当たって個体数が収束する過程にあると捉えるべきなのか、はたまた技術力によってさらに人口を宇宙だかデータの非空間だかに増やすことができるのか?