地平面をぬけて

 Falcon1が3回連続で失敗いたしましたがいかがお過ごしでしょうか。
 韓国との軍事的緊張が高まったと見せかけて何もなかったりしたのはどうでもいいとして、技術的特異点の話ですが、社会学的にそれはいかなるスケールで評価されるのでしょうか。寡聞にして知りません。何かの値が吹っ飛んでいくはずですが。時間スケールなら、正しくタイムマシンの稼働によって特異点は訪れるでしょう。それ以外の基準というと、今ひとつ思い当たらないのですが…カルダシェフ先生的にエネルギー利用量とかかな。でも我々はまだタイプⅠ文明にすら到達していないので、タイプアレフまでの道は遠い。
 きっと、ほんの少しの技術革新だけで、多くのフューチャリストたちが言うところのそれはやって来るのでしょう。地平面は主観的には有限時間でくぐることが可能で、重要なことはそのときに潮汐力で構造が破壊されないかどうかということです。今日予測しうる技術革新は、機械知能と神経接続でしょう。それらの発展は半導体産業の歩みに依存するため、恐らく人類社会は、それらの革新を受容するための準備期間が年単位で見込めるでしょう。つまりその程度なら、我々は今日の技術開発競争の延長として、少し驚くくらいでその結果を摂取することができるはずです。

 しかしその意味するところは恐るべきものでしょう。知的労働力の一層の低価格化、運動能力すら外部記憶に格納することによる技能の学習の高速化、神経の高次機能の電子的制御、記憶の保存、感覚器と効果器の拡張。さあ、千葉市の隆盛まであと少しなのです。